パソコン画面を見ながらほっぺたをいじっていたら、

ちっちゃな突起物がぽろっと取れる感触があって、急いで洗面所へ鏡を見に行った。

皮膚の表面が剥がれて中身が少しのぞいている。周囲を強く押すと米粒半分くらいの大きさの、茶色っぽい脂肪の塊みたいなのが出た。

この場所にはしばらく前から小さなホクロのようなものがあり、ずっと気になっていたのだった。しかし今回の結果は予想と大きく反していた。腕の真ん中あたりとかほっぺたとか、一本だけ毛が長く伸びたりする事あるでしょう。てっきりそれだと思っていたのだ。

本来ならみょーんと生えてくるはずが、何らかの原因でそうならず、皮一枚隔てて仏様の螺髪のようにぐるぐる丸まっているものと信じていた。いつか皮膚を突き破って出てきたら毛抜きで抜いてやるんだ。ずっと楽しみにしていたのに。

かさぶたを剥がすとか吹き出物を潰すとか、自分でも子供かと思うのだがやめられない娯楽である。不衛生だとわかってるんだけど。

今回のものは、おそらく毛穴に詰まった脂肪が酸化したのだろう。結果として取る事ができたから満足である。あとには小さな穴が残ったが、そのうち皮膚でふさがるだろう。

よくよく見るとあちこちに、小さいのやら中くらいのやらシミが。まあ気にはならないけどね。どうせ老眼でよく見えねえし。