仕事が忙しいと本が読めない件。

話題の本のタイトルに、えーなんでー、と戸惑ったわたしは重度の活字中毒者である。

仕事が忙しかろうが家事に追われようが、ちょっとでも腰を下ろす時間があればその辺にある新聞雑誌本に手を伸ばすし、手元に何もなければ薬の効能書きやポケットティッシュの広告だって読む。

多分違うんだな、あの本で述べられている「本を読む」とわたしの「本を読む」は目的が違う。

誰かと話していて「本読まなきゃいけないと思うんだけど、なかなかねえ」と言われることはよくある。「読まなきゃ」と言う背景には、読書で何かを学ぶという目的が見える。

わたしが本を読む目的は、心地よい文章に浸ったり、面白い物語世界に入り込むためである。あれだな、配信で好きなミュージシャンの音楽を聴いたり、お気に入りの動画を観たりすることと同じ感覚なのだな。

読書から何かを得ようとか学ぼうとすると、意識的に向き合う姿勢が必要で、わたしだって能の演目を予習する時は、まとまった時間を確保したうえで「さてやるか」と気合入れるしな。忙しい時には無理だ。確かにそうだ。

本をタイトルだけで判断してはいけない。なるほど一つ学びましたよ。