この前の休みは朝倉彫塑館へ。

彫刻家朝倉文夫のアトリエ兼自宅と聞いていたが、あんなでっかいとは思わなんだ。

入ってすぐのアトリエは天井が8m以上あるそうで、そこへ巨大なブロンズ像がいくつも並んでいる。低所恐怖症(高い所を見上げるのが怖い)のわたしは背筋をぞくぞくさせながら作品を鑑賞しました。

男性像に比べ、女性像は等身大かそれより小さなものばかりだったのでほっとした。『三相』は、三つの感情を表しているように思えた。背中合わせに立って手をつなぎあう三人の女性像は、よく見ると一人が片方の手の平だけ反らせて隣の手を押し返している。あとで調べたら「知・情・意」を表現しているとのこと。うつむき加減でやんわりと相手を拒絶していたのが「情」なのかな。口元を引き締めた表情で隣に立つ女性は「意」だろうか。

壁面が全て書架になっている書斎も素敵だったし(美術関連の書籍や和綴じ本が並ぶなかに『名士の語る私の健康法』なんてのが混ざってて面白かった)、屋上庭園も気持ちよかったけれど、数寄屋造りの住宅部分が素晴らしかったですね。

曲線を多く取り入れた設計で、床柱や欄間もシンプルだけど細かいところまで気を配っている。座敷に座ってぐるりと見回すと更にその良さがわかります。いいお天気の日だったので、坪庭の池の光が軒裏にきらきらと反射してとても綺麗だった。

これで入館料500円はお得だわと最後に下世話な感想を抱きつつ建物を後にしました。今度は雨の日に来てみよう。