クリニックにいつもの薬をもらいにいって、

問診の合間に「オリンピック見て夜更かししてない?」と言われたから「オリンピック嫌いなので」と返した。我ながら愛想ないなと思ったが、先生もただ聞いただけみたいで「あ、そう」で終わった。

ニッポンニッポンの連呼と絶叫調のアナウンサーがうっとうしくて、ラジオもテレビもその話題になると番組を変えてしまう。ええどうせひねくれ者でございますよと背中を丸めてみせても、別に話し相手がいる訳ではないから意味はない。「踊る阿呆に見る阿呆」というけれど、さしずめ「踊らない阿呆」というところかとひとりで悦に入っている。

なんだろう、こう、「日本中が云々」「世界が云々」という表現を聞くと、その中にわたしは含まれないので悪しからず、という気分になってしまう。しかもそれをわざわざアピールしたくなるのは困った性格である。子供じみているなあ。

意固地になるあまり事の本質を見誤る危険というのはわかっているつもりなのだが、つい条件反射的な反応になってしまう。どうしてかな。考えて答えが出るかしらん。