町を歩けば

木々の葉が目に鮮やかで、もう新緑の季節である。

うららかな春の日ってあったっけ。なんだか猛スピードで走り去ってしまった。散り残った桜の花が、ドップラー効果のように春の名残をひきずっている。

そういえば今年は菜の花を数えるほどしか買わなかった。八百屋の店先でもあんまり見なかった気がする。セリなんか一度も買わずに終わった。だって一把298円とかするし。

これからは豆がいろいろ出盛りだけど、空豆なんか好きだけどお高いですよね。ひとパック480円とか、貧乏人にはなかなかのハードルの高さである。

言いたくないけどさ、もう肉なんかほとんど買ってないぜ。厚揚げと納豆と魚肉ソーセージがわたしの蛋白源だ。おかげで血液検査のコレステロール値は花丸優等生だやっほう!

などと浮かれてばかりもいられない。

肉が買えぬならせめて旬の野菜を、というささやかな願いも、高値の前にあえなく立ち消える。結果として定番の、じゃがいもキャベツ人参ピーマンの組み合わせでがんばるしかない。今年はじゃがいもが比較的安いので助かっています。ドイツだったら主食だぜ、と思いながら毎日食っている。煮るよりバターやオリーブオイルかけて蒸し焼きするのが好き。スナップエンドウがあればもっといいんだけどなあ。