出かける前に玄関で

荷物のチェックをする。必ずといっていいほど何か忘れている。

買い物行くのに財布を忘れてゆかいな人になりそうだった(実際なった)事は多々あるし、図書館行くのに返す本が一冊足りなかったりする。完璧な買い物メモを作成し、テーブルに置き忘れる。

年取ると物忘れがひどくて困るわねえなどと自分をごまかしているが、子供の時だってしょっちゅう忘れていたのだ。体操着に給食着、ピアニカやリコーダー、新しい雑巾。給食で残したパンをランドセルから出し忘れてカビさせた経験は、ある程度の年齢の人ならおありだと思う。いわんや各種連絡プリントにおいてをや。

子供の頃の忘れ物は注意力散漫が原因の気がするが、年齢を重ねてからのそれはどうも脳味噌のリソース不足の感がある。ピッカピカの新品で生まれてから何十年も動き続けてきたシステムだからなあ。バグだって出るし、そもそもソフトのアップデート自体サポート外じゃないかしらん。

まあ仕方ないのである。型落ちだからといって新品に買い替えられる訳じゃない。まめにメンテナンスをしながらできるだけ長く使い続けるしかないのである。

もっと年を取ったら、たまにしか起動しなくなってあとは幸せなメモリの中で生きていくようになるんだろうなあ。それもまたいいんでないの。